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経済学部 キャリア教育関連科目「キャリア講座C」

  • 特定非営利活動法人
    住まいみまもりたい
    理事長
    吉村 悦子 様

講演日:2025年4月30日

インタビュー

現在の仕事に就きたいと思った理由、きっかけは何でしょうか

地域の中では世話役のような立ち位置だったため、高齢者の方々から日常の困りごとについて相談を受けることが多くありました。たとえば、重たいものを外に出せない、高いところにかかっている時計の電池交換ができない、電球の交換ができない、といった内容です。そのようなお手伝いをしていく中で、介護保険サービスでは賄えない困りごとを解決できる事業が必要だと考え、NPO法人を立ち上げました。そして、高齢者の生活支援に関する困りごとを解決するために、市民同士の助け合い事業として市民ボランティアを育成する企画を大東市に提出。大東市の補助事業として「生活サポートセンター」を立ち上げることになりました。

仕事の魅力、やりがい、心掛けていることを教えてください

市民同士の助け合い活動は全国でも珍しく、厚生労働省から「厚生労働省老健局長優良賞」を受賞したり、全国から視察を受けるなど、先駆けた活動だと高く評価されています。高齢者の方が抱える課題は、生活上の困りごとだけでなく、孤立、認知症、不安など、多岐にわたります。そうした一つひとつの課題に丁寧に向き合い、既存の制度にとらわれない柔軟な対応を心掛けています。また、多様なニーズをしっかりと把握し、それぞれに合った支援やサービスを的確にマッチングすることを大切にしています。

難しいと感じることは何でしょうか
また、それをどのように解決していますか

市民ボランティアで対応できないことについては、ケアマネジャーに「できない」と正直に報告できるため、あまり難しいと感じることはありません。ただ、市民ボランティアの養成講座受講者は年々少なくなっています。コロナが流行する前には、大阪産業大学の学生さんに養成講座を行って、ボランティア活動に参加していただいたこともありました。機会がありましたら、学生さんのボランティア活動の一環として、再びゼミなどで養成講座をさせていただければと考えています。

この業界を目指す学生や、就職活動を控える学生(業界問わず)へのアドバイスをお願いします

高齢化率が30%を超える時代になり、現在ではさまざまな業界が高齢者ビジネスに取り組んでいます。学生の皆さんが高齢者の行動を理解しにくいのは、これまで接する機会が少なかったからで、仕方のないことだと思います。しかし、実際に高齢者の方々と触れ合ってみることで、どのようなサービスや商品が求められているのかを知ることができます。生活サポーターの経験は、そのような気付きを得る貴重な機会になるため、きっと今後の就職活動にも役立つと思います。実際にボランティア活動をした経験が、就職活動をする上で強みになったと回答した方もいらっしゃいます。

今回の講演で学生の皆さんに一番伝えたかったことは何でしょうか

未来社会において自分はどんな立場でいたいのか。2回にわたり万博が開催されたこの大阪で多くの経験を積み、この地から世界に目を向けてみてください。ゲームなどネットの世界だけに時間を費やしているだけでは少しもったいないです。皆さんには、自分の人生に大いに希望を持ってほしいです。やりたいことを見つけて、それに向かって色々な勉強や体験を積み上げてほしいと思います。